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連載 レセプト情報を活かす・4
医療費分析システムとレセプト情報
著者: 鹿妻洋之1
所属機関: 1オムロンヘルスケア株式会社経営戦略部 ホームメディカルケア戦略グループ
ページ範囲:P.611 - P.614
文献購入ページに移動何をもって都道府県医療費と定義するのかについては様々な議論がある.医療機関の所属する都道府県で考えるほうがレセプトを用いて集計する上では簡単ではあるが,交通手段の発達に伴い,自都道府県外への入院・通院が増えている現状を考えると,この医療費を住民数で割って1人当たり医療費を算出しても意味を持たなくなる.一方,加入者の居住地で判断する場合,本来の意味での都道府県民医療費を算出することが可能と言えるが,被用者保険側では居住地把握が十分なされていないという問題点が残る.さらに,国民健康保険には低所得者は高齢者が集中しやすいことを考えると,各保険制度における疾病構造や受診傾向を同一視して良いのかといった問題も残っている.
このため医療費適正化計画における医療費分析では,加入者居住地の疾病構造と制度間の比較という2つの視点を持って,作業を進める必要がある.
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