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特集 性差医療から考える―患者の望む医療とは?
性差医療の現状と課題について
著者: 宮尾益理子12 大内尉義2
所属機関: 1関東中央病院代謝内分泌科 2東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座
ページ範囲:P.730 - P.734
文献購入ページに移動女性専門外来,女性専用外来,女性総合外来など名称は様々であるが,共通しているのは,「女性であれば,症状は問わないこと」と「十分な診療時間の確保(多くは予約制・初診は最低30分の確保)」である.内科または婦人科の女性医師が担当していることが多いが,乳腺外科,泌尿器科,精神科,心療内科,皮膚科などの医師が加わっているところもある.「女性医師による女性のための時間をかけた診療」という看板に,従来の診療で解決できなかった問題を抱えた多くの女性が殺到,現在でも予約のとりにくい施設もあれば,担当者のバーンアウトや受診者のニーズに答えられないことが原因で閉鎖する女性外来も出てきている.
本稿では,女性外来から明らかとなった女性医療(男性医療)と診療体制に関するニーズと,性差医療の今後につき述べていきたい.
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