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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生72巻1号

2008年01月発行

文献概要

特集 憲法と公衆衛生 〈新たな課題〉

憲法と公衆衛生と「居住権」

著者: 早川和男1

所属機関: 1神戸大学

ページ範囲:P.36 - P.37

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 どこの国,どこの町や村であろうと,人はみなこの地球上に住んで生きている.「居住」は人間生存の基盤であり,基本的人権である.日本国憲法25条の生存権保障は「居住保障」がその基盤として内包されているはずだが,日本政府にその認識はなく,住宅確保は自助努力・市場原理に委ねられ,その結果,先進国では稀な「居住貧困」を強いられている.1979年3月,EC(欧州共同体)は日本人を「ウサギ小屋に住む働き中毒」と称したが,現在「働き中毒」はワーキングプアやニート,「ウサギ小屋」はホームレス,インターネットカフェなどとして両者は関連しながら変害しているが,前者の「居住貧困」はより多面的で深刻化している.

参考文献

1) 例えば,Stella Roully:Housing and health, BMJ, 1991
2) 隅谷三樹男:居住福祉学の構築に向けて.早川和男・吉田邦彦・岡本祥浩(編集):『居住福祉研究叢書』第1巻,信山社,2006
3) 『大学章句集中』

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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