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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生72巻10号

2008年10月発行

文献概要

連載 パートナーシップ時代の国際保健協力―これから国際保健協力を志す若者への10章・1【新連載】

はじめに:国際保健のランドスケープの変化―国際保健の構造変化(architecture change)

著者: 江浪武志1 武井貞治2 中谷比呂樹3

所属機関: 1WHO(世界保健機関)本部総務局 2国連合同エイズ計画モニタリング 3WHO(世界保健機関)事務局

ページ範囲:P.808 - P.812

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 現在,国際保健の枠組みは,地殻変動とも言える変化が起こっている.しかし,この枠組みの変革についてのわが国の関係者のご理解は大幅に遅れているのではなかろうか.そこで,本年主要国首脳会議(G8)およびアフリカ開発会議(TICAD)議長国として地球規模の諸課題への国際社会の対応の調整に大きな役割を果たしているわが国の医療関係者の方々に,国際協力へのご支援を頂く契機となることを期待して,国際協力がどのような地形(ランドスケープ)となっているか,これからの国際協力はどのような方向に進むのかについて,本稿を含め10回程度のシリーズにて書き進めてみたい.

 本稿はその導入にあたるものであり,今後,①洞爺湖サミットに見る国際保健問題,②複雑化・大型化する国際保健問題:ヘルスディプロマシーとは,③多国間援助のあり方の現状と課題,④二国間援助のあり方の現状と課題,⑤新たな国際協力メカニズムの出現〔世界エイズ・結核・マラリア基金(略称:グローバルファンド)等〕,⑥革新的な手法による国際貢献(UNITAID,知的所有権問題等),⑦パートナーシップの姿,⑧新しいWHOの役割,⑨パートナーシップ時代の日本の役割とこれからの展望,などについて言及する予定である.

参考文献

1) 草間俊介・他:東大で教えた社会人学.文春文庫,2008
2) WHO:Engaging for health, 11th General Programme of Work 2006-2015. WHO, Geneva, 2007  http://whqlibdoc.who.int/publications/2006/GPW_eng.pdf
3) World Bank:Healthy Development:The World Bank Strategy for Health, Nutrition, and Population Results. World Bank, New York, 2007  http://web.worldbank.org/
4) United Nations:Millennium Development Goals Report 2007. United Nations, New York, 2007  http://www.un.org/millenniumgoals/
5) WHO:Bulletin of the World Health Organization. The International Journal of Public Health 85(12):901-980, 2007  http://www.who.int/bulletin/volumes/85/12/en/

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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