文献詳細
連載 楽しく性を語ろう―性の健康学・7
文献概要
今回は前半のまとめとして,セーファー・セックス(safer sex)について考える.1980年代に世界中を震撼させたエイズの脅威は,セックスの安全性を問い直す契機となった.そして感染症予防として,コンドームの使用を広めることが最重要課題として挙げられた.しかし,コンドームを使用しても,思いがけず破れてしまったり,使い方が適切でないために感染予防に失敗することも起こり得る.また「いつでも,どこでも,誰とでも,どんな場合もコンドームを使うように」という主張は,理屈には叶っていても,現実的に100%それを実践するのは非常に困難なことが,次第に認知されるようになってきた.
以前にはセーフ・セックス(safe sex)と言っていたこともあるが,実際にはセーフが保証されるセックスはあり得ないため,現在は比較級のセーファー・セックスという言い方が主流になっている.加えて近年では,コンドームを使うか否かだけの問題から,セックスそのもののあり方を問い直し,より安全・安心な状況を作るために,いかに性的欲望や生活のスタイルについても修正を促していくかという視点が導入されるようになった.
以前にはセーフ・セックス(safe sex)と言っていたこともあるが,実際にはセーフが保証されるセックスはあり得ないため,現在は比較級のセーファー・セックスという言い方が主流になっている.加えて近年では,コンドームを使うか否かだけの問題から,セックスそのもののあり方を問い直し,より安全・安心な状況を作るために,いかに性的欲望や生活のスタイルについても修正を促していくかという視点が導入されるようになった.
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