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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生72巻5号

2008年05月発行

文献概要

特集 うつの時代―うつ病を改めて理解する

高齢者のうつ病

著者: 高橋晶1 朝田隆2

所属機関: 1筑波大学附属病院精神神経科 2筑波大学臨床系精神医学

ページ範囲:P.364 - P.367

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 今日,高齢社会の進行に伴い,高齢者に特有な精神障害患者も増加しつつある.その中でもうつ病は認知症と並んで頻度の高い疾患である.これは単に精神科のみならず,医療全体において取り組むべき重要な問題となっている.

 その背景には高齢者のおかれる環境が,配偶者との死別や自らの身体疾患など様々な喪失体験を経験しやすいことがある.その一方で,うつ病が認知症と誤診されたり,併存していることもしばしばある.このような高齢者のうつ病について,臨床上のポイントを以下に述べる.

参考文献

1) 青木公義・他:初老期・老年期うつ病の一般的な特徴―退行期うつ病の特徴を含む.精神科治療学21(10):1065-1073,2006
2) 大森健一:老年期における抑うつ気分・抑うつ状態.精神科治療学18(6):661-666,2003
3) 朝田隆:高齢者うつ病に関する提言.老年社会科学28(3):375-380,2006
4) 川上憲人:うつ病の疫学―有病率,危険因子,生活への影響,治療そして予防.ストレス科学19(1):3-12,2004
5) 笠原洋勇,青木公義:疫学―うつ病と痴呆をめぐって.分子精神医学6(2)205-208,2006
6) 安村誠司:新しい介護保険制度における閉じこもり予防・支援.老年社会科学27(4):453-458,2006
7) 五十嵐麻子:高齢者うつ病の早期受診・治療を阻む「スティグマ」に挑む米国の取り組み.Home care medicine, pp94-96, Autumn, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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