公衆衛生72巻5号

2008年05月発行

連載 保健予防事業のアウトソーシング最前線・15【最終回】

保健アウトソーシングの発展に必要な今後の取り組み

著者： 山田敦弘¹

所属機関： ¹(株)日本総合研究所

ページ範囲：P.410 - P.412

医療保険者，企業，アウトソーサーの取り組み

　1．問題意識と取り組みの現状

　連載第7～14回まで，医療保険者，企業，アウトソーサー(ここでは保健予防事業の委託先)の取り組みの現状について貴重なご報告をいただいた．いずれも，立場は違うが保健予防を推進するために，問題意識を抱えながらも取り組んでいる様子であった．

　医療保険者は，保健予防事業におけるアウトソーシングの拡大にあたって，その実施責任者としての管理能力を向上させる必要性があるという問題意識を抱えている(第8回)．また企業内健康管理室は，常時抱えておく必要のない職種のアウトソーシングを進めることや，保健指導にかかる多大な時間は，労働生産性の減少に繋がるため，健康的に仕事ができるという成果を示す必要があるという問題意識を抱えている(第10回)．

参考文献

１) 連載「保健予防事業のアウトソーシング最前線①～⑬」．公衆衛生71(3)～72(4)，2007～2008

２) 産業構造審議会基本政策部会報告書(平成19年10月)抜粋　http://www.meti.go.jp/policy/kenkou_kaikei/files/kenkou_koubun.pdf