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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生72巻6号

2008年06月発行

文献概要

連載 楽しく性を語ろう―性の健康学・10

同性愛・両性愛

著者: 中村美亜

所属機関:

ページ範囲:P.504 - P.505

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 「性同一性障害」という言葉が広まったことで,とても不思議な現象が起きている.学生の多くが,同性を好きになるのは「性同一性障害」だと思っているからだ.“男が男を好きになるのはその人が女だからで,それなら女になればいい”と考えるらしい.どうして“男が女を好きになる”ことに,それほど確信が持てるのだろうか.この思い込みを解きほぐすことから,授業を始めることにした.

 まず「自分は異性が好きだと思っている人,異性なら誰でも好きですか?」と,一見突拍子もない質問から始める.そんなこと考えたこともない人がほとんどなのだろう.きょとんとした顔をしている.「誰でもいいってことないですよね.好きなタイプがありますよね.性格,顔型,年,体型,趣味….それに同性だって別に嫌いな訳ではないですよね.スポーツ選手とか,ミュージシャンとか同性でも憧れたり,好きになったりしますよね」.そして,以前,あるレズビアンの人が「私はレズビアンって言っても,別にどんな女でも好きなわけではないんです」と具体例を挙げながら説明してくれたことを話した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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