icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻11号

2009年11月発行

文献概要

特集 薬物乱用

依存性薬物の健康への影響

著者: 尾崎茂12

所属機関: 1中野総合病院精神神経科 2国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部

ページ範囲:P.802 - P.806

文献購入ページに移動
依存性薬物とは

 依存性薬物とは,中枢神経に作用して何らかの快感をもたらし,反復して使用することにより「依存」状態を引き起こす物質を言う.大麻やアヘンのような植物由来のものや,覚せい剤やMDMA,多くの違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)などのように化学的に合成されたものなど,多様な物質がある.また,有機溶剤のような日常的に使用される化学製品や,一部の医薬品も「依存」を形成する.依存性薬物の使用プロセスには,次に述べるように「乱用」「依存」「中毒」の段階がある.

参考文献

1) Feltenstein MW, et al:The neurocircuitry of addiction;an overview. Br J Pharmacol 154:261-274, 2008
2) 尾崎茂:物質関連障害の診断基準をめぐって―DSM-Ⅳ,ICD-10診断における妥当性について.日本アルコール精神医学雑誌14(1):19-26, 2007
3) 尾崎茂,和田清,大槻直美:全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査.平成20年度厚生労働科学研究補助金(医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業)「薬物乱用・依存の実態把握と「回復」に向けての対応策に関する研究」(主任研究者:和田清)研究報告書,pp87-134, 2009
4) 舩田正彦:脱法ドラッグの構造修飾特性とその依存性および神経毒性発現の関連性.平成17年度厚生労働科学研究補助金(厚生労働科学特別研究事業)総括研究報告書,pp1-8, 2006
5) Cottler LB, et al:Ecstasy abuse and dependence among adolescents and young adults. Human Psychopharmacol 16:599-606, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら