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特集 薬物乱用
わが国の一般人口における薬物乱用・依存の実態
著者: 和田清1
所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部
ページ範囲:P.807 - P.812
文献購入ページに移動わが国の薬物乱用・依存状況は,覚せい剤事犯者数を基に語られてきた歴史がある.今日までにその覚せい剤の乱用期は3期に分けられ,今日は1995年に始まった第3次覚せい剤乱用期1)にある(図1).しかし,その第3次覚せい剤乱用期もすでに10年以上が経過しており,2007年にはリタリン問題が,2008年秋には角界および大学生における大麻問題が,そして今年の8月には芸能人におけるMDMA,覚せい剤問題がマスメディアを賑わせたように,この10余年の中で,わが国の薬物乱用状況は大きく変化してきている.
本稿では,わが国全体での薬物乱用・依存状況(本稿で扱う薬物とはアルコール,ニコチンを除く薬物についてである)を反映していると目される統計資料を基に,わが国の薬物乱用・依存の今日的状況を考察したい.
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