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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻12号

2009年12月発行

文献概要

特集 がん予防 がんの2次予防に関するトピック

②胃がん検診の問題点と新たな検診方法に関する展望

著者: 深尾彰1

所属機関: 1山形大学大学院医学系研究科公衆衛生学講座

ページ範囲:P.917 - P.921

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はじめに

 平成19年から施行されたがん対策基本法では,がん医療の均てん化やがん研究の推進に加えて,がん予防および早期発見の推進が基本施策として明記され,同法に基づいて策定されたがん対策推進基本計画では,2015年までにがん死亡を20%低減するためにがん検診の質の向上とともに,その受診率を50%とする数値目標を提示している.ここで重要なことは,がん検診の質の向上,つまり精度管理をしっかり向上させた上で,一層の受診率向上を目指せということである.

 本稿では胃がん検診の有効性の評価と現状の諸問題について述べ,精度管理の向上と受診率の向上を両立させた展開の可能性について言及した上で,今後の胃がん検診の方向性についての考えを述べることとする.

参考文献

1) 日本消化器がん検診学会(編):平成18年度消化器がん検診全国集計資料,2009
2) 公衆衛生協会:平成12年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金がん検診の適正化に関する調査研究事業―新たな胃がん検診手法の有効性評価報告書(主任研究者:久道茂),2001
3) 平成16年度厚生労働省がん研究助成金がん検診の適切な方法とその評価法の確立に関する研究班(主任研究者:祖父江友孝):有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン,2005
4) がん検診受診率:[がん情報サービス]国立がんセンターがん対策情報センターhttp://ganjoho.jp/public/statistics/pub/kenshin/html
5) 平成19年度,平成20年度厚生労働省科学研究費補助金第3次対がん総合研究戦略研究事業―新たな胃がん検診システムに必要な検診方法の開発とその有効性評価に関する研究報告書(主任研究者:深尾彰).2008,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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