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連載 衛生行政キーワード・60
精神保健医療福祉の改革について
著者: 林修一郎1
所属機関: 1厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 精神・障害保健課
ページ範囲:P.962 - P.964
文献購入ページに移動精神科医療の課題は時代と共に移り変わっている.戦後早期には,精神病床の整備等,精神医療の「量」の確保が課題であり,昭和30~40年代には多くの精神病床が建設され,入院患者が急増した.昭和後期から平成初期にかけては,入院環境の向上や患者の人権擁護が主な政策課題であった.
現在では,このような経緯によって存在する精神科病院への長期入院患者の地域生活への移行が図られている.平成16年9月には,厚生労働大臣の下に設置された精神保健対策本部が「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(以下「ビジョン」という)を提示し,国民各層の意識の変革や,精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を10年間で進め,「入院医療から地域生活中心へ」という精神保健医療福祉施策の基本的な方策を推し進めていくこととした.
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