icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻3号

2009年03月発行

文献概要

特集 公衆衛生の人づくり・2 専門性を支える公衆衛生人教育

公衆衛生人教育における大学の現状と課題

著者: 尾﨑米厚1

所属機関: 1鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野

ページ範囲:P.190 - P.195

文献購入ページに移動
医学科卒前教育の重要性

 医学部医学科における公衆衛生学・衛生学教育には,2つの目標があると考えられる.1つは,医師,医療者になる者に対する「公衆衛生・衛生学」的な知識,考え方,態度を身に付けてもらうこと,2つ目は,公衆衛生学,衛生学を志す後継者を育てるということである.実際の卒後の進路を見ても,ほとんどが臨床医療現場で働く者になるので,大学においては,前者の教育は重要である.また,新臨床研修制度が始まり,すべての卒業生が最低2年間は卒後臨床研修を受けるようになり,特に地方大学においては,付属病院や地域の中核病院よりも都会の病院で研修する者が増加したため,地域医療の担い手不足のみならず,公衆衛生学,衛生学系講座の若手スタッフや大学院生を確保することが極めて困難な状況に陥っている.このため,後継者育成は重要だが,困難な課題となっている.

参考文献

1) 医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議.21世紀における医学・歯学教育の改善方策について―学部教育の再構築のために(別冊),2001年3月27日
2) 鈴木庄亮:卒前の医学教育における公衆衛生教育.公衆衛生64(7):458-461,2000
3) 藤崎和彦:医学教育におけるプライマリ・ケア/公衆衛生教育.公衆衛生67(8):592-596,2003
4) 福島哲仁・他:福島県立医科大学におけるPBLテュートリアル教育―導入初年度の評価と課題.福島医学雑誌55(4):225-232,2005
5) 福島哲仁・他:Family Health Practice Tutorial:模擬クライアントを用いた体験型社会医学教育の導入.福島医学雑誌56(1):9-13,2006
6) 国際保健友の会ハクナマタタ ホームページ http://haku-mata.hp.infoseek.co.jp/

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら