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特集 公衆衛生の人づくり・2 専門性を支える公衆衛生人教育
公衆衛生人教育における大学の現状と課題
著者: 尾﨑米厚1
所属機関: 1鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野
ページ範囲:P.190 - P.195
文献購入ページに移動医学部医学科における公衆衛生学・衛生学教育には,2つの目標があると考えられる.1つは,医師,医療者になる者に対する「公衆衛生・衛生学」的な知識,考え方,態度を身に付けてもらうこと,2つ目は,公衆衛生学,衛生学を志す後継者を育てるということである.実際の卒後の進路を見ても,ほとんどが臨床医療現場で働く者になるので,大学においては,前者の教育は重要である.また,新臨床研修制度が始まり,すべての卒業生が最低2年間は卒後臨床研修を受けるようになり,特に地方大学においては,付属病院や地域の中核病院よりも都会の病院で研修する者が増加したため,地域医療の担い手不足のみならず,公衆衛生学,衛生学系講座の若手スタッフや大学院生を確保することが極めて困難な状況に陥っている.このため,後継者育成は重要だが,困難な課題となっている.
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