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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻3号

2009年03月発行

文献概要

連載 パートナーシップ時代の国際保健協力―これから国際保健協力を志す若者への10章・6

新たな国際協力メカニズムの出現―世界エイズ・結核・マラリア対策基金などの活躍

著者: 武井貞治1 鷲見学2 中谷比呂樹3

所属機関: 1国連合同エイズ計画モニタリング 2WHO(世界保健機関)本部総務局 3WHO(世界保健機関)事務局

ページ範囲:P.216 - P.220

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 第1~5章の中で,国際保健のランドスケープの変化を見てきたが,こうした構造変化の大きな要因は,パートナーシップ型の支援を支える新たな国際協力メカニズムの出現である.特に,世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)に見られるように,豊富な資金量を基盤として発展途上国における大型の保健支援を行うと同時に,途上国ごとに設置される国別調整メカニズム(CCM:Country Coordinating Mechanism)を通じて,保健支援のパラダイムを世界的なレベルで変革してきた.こうした構造改革は,日本がG8議長国を務めた2000年の九州・沖縄サミット以降活発化しており,ゲイツ財団や米国の大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)に見られるように,大型の保健支援が特徴となっている.

 本稿では,こうした新たなメカニズムの出現を概観するとともに,増大する国際保健の資金量と世界の抱える実情,そして日本の国際貢献について解説する.

参考文献

1) 外務省「世界基金の事業」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kansen/kikin/kikin_02.html
2) The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria http://www.theglobalfund.org/en/
3) PEPFAR-The U.S. President's Emergency Plan for AIDS Relief http://www.pepfar.gov/
4) Bill & Melinda Gates Foundation  http://www.gatesfoundation.org/Pages/home.aspx
5) Clinton Foundation http://www.clintonfoundation.org/?gclid=CLjLu6_LuJcCFRpUEAodaF9SSA
6) GAVI―The Global Alliance for Vaccines and Immunization http://www.gavialliance.org/
7) IHP+―The International Health Partnership and Related Initiatives  http://www.internationalhealthpartnership.net/
8) RBM―The Roll Back Malaria Partnership  http://www.rbm.who.int/
9) The Stop TB Partnership http://www.stoptb.org/
10) UNAIDS―The Joint United Nations Programme on HIV/AIDS http://www.unaids.org/en/

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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