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連載 PHNに会いたい・17
―神奈川県横浜市―大都市圏の保健(師)活動を考える(上)
著者: 荘田智彦 海原逸子1 大浜悦子2 平智子3 田中みを4 田中美穂5 藤井深雪6
所属機関: 1横浜市健康福祉局地域福祉保健部人材育成課 2横浜市保健所 3横浜市緑区福祉保健センター福祉保健課健康づくり係 4横浜市南区南保健福祉センターサービス課 5横浜市神奈川区福祉保健センターサービス課 6横浜市南区南保健福祉センター福祉保健課事業企画係
ページ範囲:P.228 - P.235
文献購入ページに移動2007年9月号から18回の約束で始まった本連載も,いよいよ後2回を残すのみとなりました.「保健師の専門性が見失われる危惧を強く感じる.時代の流れに逆らえないという思いと,でもこのままでいいのだろうかという思い」を共有することから始まった新しい時代に相応しい〈PHN探し〉の全国行脚でした(「連載のはじめに」2007年9月号).お蔭様で各地の心ある保健師たちの協力を得て,「公衆」の「生命や健康」を衛(まも)る仕事として保健活動を続ける,多くの「PHNモデル」たちに会うことができました.
多くの取材は地方を舞台にやってきましたが,最後に取り上げるのは,大都市の行政保健の活動と私たち市民の意識についてです.正直,大都市では一生一度も保健師さんと接点なく過ごしてしまう人も方も多かろうと思いながら,「見えない」と言われて久しい大都会の保健師(PHN)活動に迫ってみようと思います.取材をお願いしたのは,人口365万,今も毎年20,000人ずつ増加しているという神奈川県横浜市(写真1)です.片や地方には毎年500人も減って過疎化で存亡の危機に陥る町や村のあることを思えば,信じられない数字です.もっと驚くのは横浜の人口は,1945(昭和20)年には62万人,1951年には100万人台になり,1962年150万人,1968(昭和43)年に200万人,1985(昭和60)年12月には300万人の大台に乗り,未曽有の速度で集中,肥大化を遂げて来たということです.
本年6月開港150年の記念行事を控え,「みなとみらい」に象徴される近代的都市として発展を続ける横浜市ですが,市民の暮らしはどうなっているのでしょうか.取材は2008年11月下旬から12月にかけて行いました(以下本文中敬称略).
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