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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻4号

2009年04月発行

文献概要

特集 介護予防―3年間の検証から

介護予防施策としての口腔ケア―その現状,問題点,今後の展望

著者: 植田耕一郎1

所属機関: 1日本大学歯学部摂食機能療法学講座

ページ範囲:P.272 - P.275

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 平成18年4月の介護保険の改正における介護予防事業として,「口腔機能向上支援」サービスが,予防給付と地域支援事業の両面から実施されている.特に介護・福祉領域に「口腔」の文言が明記されたのは画期的なことであった.口腔ケアをすることにより,誤嚥性肺炎予防が達成でき,さらに日常生活動作や認知機能にまで好影響を与えるとの学際的報告がされ,高齢者施策の一角を成すに至った1,2).現在,口腔ケアの概念は広義に捉えられるようになり,口腔清掃のみならず,摂食機能に対する機能訓練としての手法も導入されている.

 本稿では,口腔機能向上サービスの現状,その中で先駆的な事例と問題点を探り,今後の展望について検討する.

参考文献

1) Yoneyama T, Yoshida M, Matsui T, Sasaki H:Oral care and pneumonia. Lancet 354(9177):515, 1999
2) 鈴木美保,才藤栄一,小口和代,加藤友久:高齢障害者の歯科治療とその障害に対する効果について.日本歯科医師会雑誌52(5),1999
3) 久米萬理子:地域への普及―長野市保健所健康課での取り組み:平成20年度長野市市民の合同講演会資料.
4) 平成19年度老人保健事業推進費等補助金「介護予防給付の栄養改善,口腔機能向上の実施に関する研究(主任:植田耕一郎)」調査報告
5) 植田耕一郎:脳血管障害者の口腔の疾患と補綴治療.老年歯科医学16(3):320-326,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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