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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻7号

2009年07月発行

文献概要

視点

東京都における建築物環境衛生行政の歩み

著者: 長良健次1

所属機関: 1前東京都

ページ範囲:P.474 - P.475

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 筆者は,昭和52年に東京都衛生局(現在の福祉保健局)に環境衛生監視員として入都して,最初にビル衛生検査班に配属となった.それ以降も,断続的ではあるが東京都の建築物の環境衛生の仕事にかかわってきた.

 建築物の環境衛生は,多数の人が利用する建築物と個人の住居とに分けて考える必要があるが,前者に関しては,昭和45年に施行された「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(以下,「ビル衛生管理法」)があり,この法律によりビルの環境衛生は大きく向上した.東京都では,昭和46年に全国に先駆けて,ビル衛生検査の専門組織が結成され,大きな推進力となってきた.法律が制定された当初は,延べ床面積が8,000m2以上の事務所,店舗等が対象(特定建築物)であったが,その後5,000m2,次いで3,000m2へと段階的に引き下げられ,また平成15年には特定用途外の面積が10%を超えた場合の法適用外規定もなくなり,対象施設数は飛躍的に増加した.ちなみに東京都内の特定建築物の数は,昭和46年度は710施設であったが,36年後の平成19年度には約7,200施設と,10倍も増加している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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