文献詳細
文献概要
視点
東京都における建築物環境衛生行政の歩み
著者: 長良健次1
所属機関: 1前東京都
ページ範囲:P.474 - P.475
文献購入ページに移動建築物の環境衛生は,多数の人が利用する建築物と個人の住居とに分けて考える必要があるが,前者に関しては,昭和45年に施行された「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(以下,「ビル衛生管理法」)があり,この法律によりビルの環境衛生は大きく向上した.東京都では,昭和46年に全国に先駆けて,ビル衛生検査の専門組織が結成され,大きな推進力となってきた.法律が制定された当初は,延べ床面積が8,000m2以上の事務所,店舗等が対象(特定建築物)であったが,その後5,000m2,次いで3,000m2へと段階的に引き下げられ,また平成15年には特定用途外の面積が10%を超えた場合の法適用外規定もなくなり,対象施設数は飛躍的に増加した.ちなみに東京都内の特定建築物の数は,昭和46年度は710施設であったが,36年後の平成19年度には約7,200施設と,10倍も増加している.
掲載誌情報