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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻8号

2009年08月発行

文献概要

特集 超少子化と向き合う

ユニークな少子化対策への提案―キーワードは男女間のコミュニケーション・スキルの向上

著者: 北村邦夫1

所属機関: 1(社)日本家族計画協会クリニック

ページ範囲:P.581 - P.586

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少子化の原因を探る

 少子化の要因として,一般に強調されている子育て環境の問題などは他者の研究に譲ることとして,筆者は以下の4点を仮説として挙げ,これに答えるべく実証的な調査研究を進めてきた.

 1) 結婚に対して消極的である

 2) 妊孕力が低下している

 3) 人工妊娠中絶実施件数が増加している

 4) 性交頻度が減少している

 本研究の目的を達成するために,公表されている厚生労働統計のうち,①人口動態統計(出生,死産,結婚,離婚),②保健・衛生行政業務報告(中絶),③妊娠届出報告などに加え,筆者らが実施した「男女の生活と意識に関する調査」結果1~3)を資料とした.

参考文献

1) 北村邦夫:平成16年度厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究事業)報告書:望まない妊娠,人工妊娠中絶を防止するための効果的な避妊教育プログラムの開発に関する研究(主任研究者佐藤郁夫).男女間のコミュニケーション・スキルの向上に関する研究,pp158-469,2005
2) 北村邦夫:平成18年度厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究事業)報告書:全国的実態調査に基づいた人工妊娠中絶の減少に向けた包括的研究(主任研究者武谷雄二).第3回男女の生活と意識に関する調査報告書,pp252-400,2007
3) 北村邦夫:平成20年度厚生労働科学研究(子ども家庭総合研究事業)報告書:全国的実態調査に基づいた人工妊娠中絶の減少に向けた包括的研究(主任研究者武谷雄二).第4回男女の生活と意識に関する調査報告書,2008
4) 殿村琴子:先進諸国における婚外子増加の背景―フランス・スウェーデンの「家族」をめぐる歴史から.Life Design REPORT,pp16-23,2006年5月~6月号
5) 北村邦夫:妊娠産褥期における性生活の実態と考察.産婦人科診療上の問題点(第74回関東連合地方部会パネルディスカッション),pp93-96,診断と治療社,1988
6) 浜谷敏生・吉村泰典:E.婦人科疾患の診断・治療・管理 4.不妊症.日産婦誌60(12):N495-N504,2008
7) 毎日jp.少子化対策PT:小渕担当相「ピンポイント支援ではダメ」認識改めた.http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090226mog00m010043000c.html(2009年3月21日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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