icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生73巻8号

2009年08月発行

文献概要

--------------------

あとがき フリーアクセス

著者: 阿彦忠之

所属機関:

ページ範囲:P.630 - P.630

文献購入ページに移動
 「1.57ショック」から20年.私自身の子育て期間とほぼ一致しますが,少子化の更なる進展とその影響については,身近に感じるものが数多くありました.学校の統廃合だけでなく,春の散歩道の景色から「屋根より高い鯉のぼり」がめっきり減ったこと,町内会単位での子ども会行事の廃止,野球などのスポーツ少年団の統廃合,地域伝統の神楽や獅子舞等の無形文化財における子役不足などです.

 子は鎹(かすがい)と言われるように,子どもは夫婦間だけでなく,地域住民相互の絆やコミュニケーションの強化を促す働きをします.その意味で少子化は,子ども同士が切磋琢磨し喧嘩しながら社会性を育み成長するという機会を減らすだけでなく,地域内での大人の会話を減らし,人間関係や地域コミュニティの希薄化を招く要因にもなることを,この20年間に肌で感じることができました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら