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「公衆衛生」書評
「ひかりの足跡―ハンセン病・精神障害とわが師わが友」 フリーアクセス
著者: 近藤克則1
所属機関: 1日本福祉大学社会福祉学部
ページ範囲:P.43 - P.43
文献購入ページに移動著者は退官(1983年)後,財団法人藤楓協会理事長や国際医療福祉大学学長などを歴任され,さらにハンセン病(らい)国家賠償訴訟を巡る裁判の証人などとして闘い続けてきた.ただし,元官僚として国や自分たちのやってきたことを正当化し弁護する立場ではない.反対に,その過ちを認める立場であった.なぜ,そこまでしたのか.その答えも,この本の中にある.ご自身が多重がんなどを患った病身をおして,らい予防法の廃止(1996年),ハンセン病問題基本法の成立(2008年)に向けて奔走された原点は,1943年の小笠原登先生(京都大学助教授)との出会いにあった.当時18歳.大谷先生にとってハンセン病は,恩師の志を継ぎ,実に半世紀以上かけたライフワークだったのだ.
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