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21世紀における応用老年学の必要性
著者: 柴田博12
所属機関: 1人間総合科学大学大学院 2日本応用老年学会
ページ範囲:P.820 - P.821
文献購入ページに移動老年学の語源であるジェロントロジー(gerontology)は,1903年パスツールの後継者であるロシアの学者メチニコフにより作られた造語である.ギリシャ語で“老人”を意味するgerontに“学”を意味するologyを合成したものであり,そういう意味では,老年学という日本語訳は正しいわけである.
このように老年学は,まだ100年の歴史しかもたない新しい学問であり,その誕生には必然性がある.周知のとおり,ルネサンス以降近代科学は大きな開花を経験することになった.しかし,デカルトの心身二元論に象徴されるように,その基調にあったのは,要素還元主義とタテ割り主義であった.
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