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特集 再考:HIV/AIDS予防対策
HIV/AIDSの感染者・患者に対するカウンセリング体制の現状と課題
著者: 山中京子1
所属機関: 1大阪府立大学人間社会学部社会福祉学科
ページ範囲:P.923 - P.927
文献購入ページに移動HIV感染者・患者(以下感染者・患者と略)に対するカウンセリングの必要性は,HIV医療の黎明期にあたる1980年代の後半にはすでに認識され,カウンセリング体制の整備が開始された.1997年にプロテアーゼ阻害剤が開発され,抗HIV薬の多剤併用療法が標準のHIV治療になるに従い,感染者・患者の予後も飛躍的に改善し,疾患の特徴も致死的疾患から慢性疾患への変貌を遂げた.それに伴い,感染者・患者が経験する心理社会的課題にも変化が生じている.
本稿では,まず昨年度筆者らが全国の感染者・患者を対象に行ったアンケート調査を手がかりに,感染者・患者の心理社会的課題の現状を考察し,次いで,現在のHIV医療体制におけるカウンセリング体制の整備の現状と,今後の課題について報告する.
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