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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生74巻11号

2010年11月発行

文献概要

予防と臨床のはざまで

第20回ヘルスプロモーション・健康教育国際会議ダイジェスト(その2)

著者: 福田洋1

所属機関: 1順天堂大学医学部総合診療科

ページ範囲:P.973 - P.973

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 今回は学会に合わせてジュネーブで2か所の施設を訪問することができました.1つは関西医科大学の西垣悦代先生が企画してくださったジュネーブ大学付属病院です.WHOのコラボレーティングセンターにもなっている,ジュネーブ大学付属病院の生活習慣病ケアユニット(The Division of Therapeutic Education for Chronic Diseases)を率いるZoltan Partaky先生を訪問しました.健康教育学会を中心とした約15人の大人数の訪問団にもかかわらず,大変丁寧に応対してくださいました.このユニットは35年の歴史があり,糖尿病や肥満をターゲットとした入院による患者教育のプログラムを提供しています.10床の病床を持ち,年間500~700人程度の患者が入院治療に訪れます.ケアチームは医師,看護師,栄養士,臨床心理士,フットケアの専門家等多職種で構成されています.その講義内容は徹底して患者同士のグループワークで行われています.例えば「低血糖を起こした時はどうしているか?」という設問に対して,患者同士が45分間意見や経験を交換し,この様子が別室でビデオに録画されています.ファシリテータは正解も言わず,まとめもしません.日本の糖尿病教育入院と似ていますが,患者同士の気づきを非常に重視したプログラムでした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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