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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生74巻2号

2010年02月発行

文献概要

視点

感染症への対応―何が必要か?

著者: 倉田毅1

所属機関: 1富山県衛生研究所

ページ範囲:P.90 - P.91

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 昨年4月末に,突如降って湧いたような,国をあげての大騒ぎになった新しい豚由来インフルエンザ(H1N1)は,またたくまに世界を制し,いわゆるパンデミック状態となった.世界が淡々とインフルエンザへの対応をしているのに対し,わが国だけは“新型インフルエンザ”として異常な反応(対応)をしてきた.患者(一般人)ならわからないでもないが,行政も,専門家も,そしてメディアも,政治家も,まさに百家争鳴状態であった.

 このところ少し落ち着きを取り戻したかに見える.これは結局,季節性も新しいものも“インフルエンザ”として治療対応は全く変わらないと,ようやく認識がなされてきたからだと思われる.この期に及んで,まだ“新型”などと特別視しているようでは,感染症への対応はなし得ないと思うべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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