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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生74巻2号

2010年02月発行

連載 人を癒す自然との絆・7

受刑者の心のリハビリと動物

著者: 大塚敦子

ページ範囲:P.146 - P.147

文献概要

 前号,前々号で,介助犬を育てる少年更生施設について書いたが,今回はアメリカの刑事施設で介助犬を訓練するプログラムの草分けとなったワシントン州の「プリズン・ペット・パートナーシップ・プログラム」(以下PPPP)を紹介したい.

 PPPPが産声を上げたのは1982年.州政府に設立を働きかけたのは,かつてドラッグやアルコールに溺れ,いくつもの更生施設を出たり入ったりした過去を持つ女性で,心を許せた相手は自分の犬だけだったという自分自身の経験から,刑務所に介助犬育成プログラムを導入することを思いついたのだった.彼女の訴えに動かされ,州矯正局,ワシントン州立大学獣医学部,それに地元のコミュニティ・カレッジが参画し,最重警備女子刑務所「ワシントン・コレクションズ・センター・フォー・ウイメン」でプログラムが始まったのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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