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特集 自然毒 刺傷・咬傷―野外危険生物
ヘビ・ヘビ毒
著者: 堺淳1
所属機関: 1(財)日本蛇族学術研究所
ページ範囲:P.377 - P.381
文献購入ページに移動1.九州以北
日本ではウミヘビ類を含めて50種近いヘビが見られ,そのうち20種類が毒ヘビである(表1).九州以北では毒ヘビ3種と無毒ヘビ8種が生息している.近年,長崎県の対馬に生息するマムシはツシママムシとして別種とされたが,統計的にはマムシ咬症として扱われている.これら3種のうちほとんどが,ニホンマムシによる咬症である.
ニホンマムシは60cmほどの小型のヘビで,九州から北海道まで生息している.色彩は茶褐色で,体の左右に丸い模様が並んでいるのが一般的であるが,色彩変異は非常に大きい.そのためヘビが判別できないケースや判別の間違いなども多い.活動時期は3月後半から10月で,春と秋は昼間,夏は気温が少し下がった夕方から夜や曇りの日,また雨の降った後に活動することが多い.
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