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アスベスト災害と予防原則―震災対策と関連して
著者: 宮本憲一123
所属機関: 1立命館大学 2大阪市立大学 3滋賀大学
ページ範囲:P.358 - P.359
文献購入ページに移動予防原則とは一定の損害が発生するおそれがある場合には,科学的不確定性があっても,損害を未然に防止する措置を取るべきであるというのである.これは日本の戦後の公害事件から生まれた教訓と言ってもよい.にもかかわらず,日本は欧米に比べて30年遅れて1997年環境影響評価法ができて,99年から適用された.それでも事業が決まってからアセスメントをするので,環境破壊がわかっても事業を中止したり,大きな変更をすることはできなかった.そこで今年からようやく戦略アセスメントを採用して,事業の計画段階からアセスメントを行うことになっているが,肝心の発電所などは適用外となっている.
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