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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生74巻6号

2010年06月発行

文献概要

特別寄稿

地域の感染症対策における感染症情報センターの課題―麻疹対策体制整備等を通して見えたもの

著者: 倉本早苗123

所属機関: 1石川県保健環境センター健康食品安全科学部(前) 2石川県感染症情報センター(前) 3石川県保健環境センター環境科学部(現)

ページ範囲:P.492 - P.496

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はじめに

 公衆衛生の領域において,“感染症”はいつの時代でも重要テーマの1つでした.医療が格段に進歩した21世紀においても,2002年のSARS,2003年のウエストナイル熱,2009~2010年にかけての新型インフルエンザと,次々と新しい感染症が登場してきました.このような背景の中,本来最も期待されるはずの地方感染症情報センターですが,果たしてどれだけその役割を果たせているのか気になります.

 2001年の麻疹大流行1)を受け,石川県では2002年から全国に先駆けて麻疹対策体制整備を進め,一定の成果を得ることができました.保健環境センター(以下,当センター)もこのプロジェクトに関わりましたので,その過程を振り返り,地域の感染症対策における感染症情報センターの課題を考えてみたいと思います.

参考文献

1) 〈特集〉麻疹.病原微生物検出情報(月報)25(3):60-61,2004
2) 中村礼子,他:忍び寄る麻疹ブレイク―保健所における成人麻疹集団発生の経験.公衆衛生67(12):955-959,2003
3) 倉本早苗,他:石川県における「麻しん迅速把握事業」とウイルス学的検査.病原微生物検出情報(月報)28(8):221-223,2007
4) 倉本早苗:石川県における麻しんのウイルス学的検査状況(2007年).厚生労働科学研究費補助金「ウイルス感染症の効果的制御のための病原体サーベイランスシステムの検討」平成20年度報告書,pp121-124,2009
5) 神谷信行,他:地方感染症情報センターの現状―アンケート結果から.第21回公衆衛生情報協議会研究会抄録集,pp25-26,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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