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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生74巻9号

2010年09月発行

文献概要

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あとがき フリーアクセス

著者: 西田茂樹

所属機関:

ページ範囲:P.818 - P.818

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 将来,遺伝子を調べると寿命が完璧に予測できるようになる,というようなことはないと思いますが,さまざまな疾病のり患リスクが一定程度予測できるようになり,それに合わせて生活習慣の改善を図ることが一般的といった時代が到来するかもしれません.臨床検査機関の中には将来の疾病のり患リスクを調べる事業を行っているところがあることを考慮すれば,既にそのような時代が始まっているのかもしれません.

 遺伝子を調べて疾病の発病予測をすることには,倫理上の問題を含めて多くの問題があると思われ,実際に実施する前に社会の中で十分に議論する必要があると思います.例えば,致命的な遺伝子,その遺伝変異を持っていれば,「○歳までに△病で100%死亡する」などということが分かるようになった場合,このような技術は使用してよいのでしょうか.この種の問題に対してはいろいろな考え方があると思いますが,根源的な議論と合意が必要だと思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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