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地域住民を対象とした山形県うつ病予防対策事業と自殺率低下との関連性についての検討
著者: 大類真嗣1 荒木京子2 石澤真由美3 有海清彦2
所属機関: 1山形県立鶴岡病院精神科 2山形県精神保健福祉センター 3山形県置賜保健所
ページ範囲:P.895 - P.899
文献購入ページに移動わが国の自殺者数は平成10年に急増し,山形県でも平成9年の人口10万人対自殺率22.3(全国18.8)から翌年に28.7(全国25.4)へ急増した.その後上昇傾向が続き,平成18年には31.7(全国23.7)とピークに達し,全国と比較して高い水準で推移していた1).このような背景から,平成15年に山形県自殺予防対策検討会を設置し,自殺対策の方向性を検討した結果,特に高齢者の自殺率が高く,保健医療領域において早急に取り組むべき自殺対策として,うつ病対策が上げられた.
そこで平成17年度に1町を選出して先行事業を実施し,平成18年度から4か年計画の山形県うつ病予防対策事業へと拡大した.これらの事業は,先に実施し自殺率低下といった成果が表れた新潟県2),秋田県3,4),青森県5,6)の取り組みと同様の,①自殺対策に関する協議会設置,②高齢者うつスクリーニング,③地域住民を対象とした心の健康づくり講演会,④住民リーダー等に対する研修会,および⑤広報活動,の内容で構成されている.
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