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特集 広域・複合災害に備える―自治体の公衆衛生活動
東日本大震災の復旧復興に向けた支援―阪神・淡路大震災の経験を生かして
著者: 井戸敏三12
所属機関: 1関西広域連合 2兵庫県
ページ範囲:P.925 - P.928
文献購入ページに移動3月11日に発生した東日本大震災は,東北地方を中心に甚大な被害をもたらしました.死者・行方不明者は約2万人にのぼり,今も多くの方々が全国各地で避難生活を余儀なくされています.
私たちも16年前に阪神・淡路大震災に見舞われましたが,その時とは様相が大きく異なっています.阪神・淡路大震災は,断層に沿った東西30km,南北2~3kmの被害でしたが,今回は面的に広範囲にわたる災害です.大津波によりまちが根こそぎ流され,跡には土砂や木材破片などが一面に広がる惨状です.その被害の大きさや,原子力事故との複合災害であること,住まいなどの生活基盤の喪失や行政機能の低下,農林水産業と関連製造業が大きな被害を受けていることなど,多くの点で阪神・淡路大震災と様相が異なる大災害です.
しかし,私たちが積み上げてきた震災の経験と教訓は,東日本大震災の復旧復興にも必ず生きる.その思いで被災地支援を続けています.
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