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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生75巻2号

2011年02月発行

文献概要

特集 医薬品・ワクチン開発をめぐる諸課題

ワクチンギャップとこれからの対応

著者: 神谷齊1

所属機関: 1国立病院機構三重病院

ページ範囲:P.109 - P.115

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はじめに

 21世紀の医学は,治療から予防中心の医学への転換が求められている.ワクチンはその中核的存在であって,ワクチンを利用した免疫力の高揚が求められている.ワクチンは生物製剤で病原体を不活化,または弱毒化したものに安定剤を加えたものである.本来雑種であるヒトにとってワクチンは異物であるし,自己の免疫系を利用して抗体産生をするわけであるから,頻度こそ少ないものの,予想し得ない副反応が起こることも想定の中である.したがってこのワクチンの性質を正しく理解した取り扱いが必要である.

 また,“予防接種によって予防できるすべての疾患(Vaccine Preventable Disease:VPD)は予防しましょう”というのは,予防接種法第2条の精神であるはずであり,それを守れば,ワクチンギャップは本来発生しないはずである1)

参考文献

1) 感染症法研究会(編):感染症法令通知集―感染症法と予防接種法.pp1079-1087,中央法規出版,2008
2) 神谷齊:日本のワクチンの現状と今後の戦略.感染・炎症・免役36(4):311-325,2006
3) 大谷明,三瀬勝利:ワクチンと予防接種のすべて.pp4-17, 金原出版,2009
4) 厚生労働省血液対策課ワクチンビジョン推進委員会:報告集1.2.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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