icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生75巻4号

2011年04月発行

文献概要

特集 超高齢社会に備える

超高齢社会における介護保険制度の展望

著者: 大森彌12

所属機関: 1東京大学 2社会保障審議会

ページ範囲:P.272 - P.275

文献購入ページに移動
2025年の超高齢社会像と政策課題

 超高齢社会は,社会の高齢化に関する分類・呼称である.全人口に占める65歳以上人口の比率が7%を超え14%までの社会を「高齢化社会」,14%を超え21%までの社会を「高齢社会」,21%を超えた社会を「超高齢社会」と言っている.これは,7%を基準に,その倍,その3倍を区別する分類である.1970年に7%を超え,1994年に14%を超え,2005年には21%になった.日本は,すでに超高齢社会である.倍化まで24年,3倍化まで35年である.4倍化の28%になるのは2030年と推計されている.いわゆる団塊の世代(ベビーブーム世代)が前期高齢者に到達するのは2015年,後期高齢者になるのが2025年である.そのくらいの長期見通しに立って,必要な介護サービスとその経費を考えておかなければならない.

 日本の高齢者人口の推移の特色は,高齢化の進展の「速さ」と同時に,その高齢化率の「高さ」(高齢者数の多さ)にある.現在約2,950万人である高齢者人口が2025年には約3,500万人に達すると推計されている.その間,いくつか重視しなければならない変化が想定される(以下の数字は,厚労省「介護施設等のあり方」委員会第1回に提出された資料4によっている).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら