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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生75巻5号

2011年05月発行

文献概要

特集 基礎から学ぶ食品衛生

食品表示制度の現状と課題

著者: 池戸重信1

所属機関: 1宮城大学食産業学部

ページ範囲:P.385 - P.388

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食品表示の本来機能

 食品は,本来安全であるべきことは言うまでもないが,消費者のもとに安心・信頼とともに届けられなければならない.また,その食品に関した由来や特徴など,供給サイドとして是非伝えたい情報とともに供給されるべきものである.食品の表示は,こうした必要な情報を供給サイドから消費者へ伝達する重要な手段の一つである.すなわち表示は,本来食品の供給サイドにとって大変「重宝」で積極的に活用したいツールである.

 しかし近年,社会情勢の変化等に伴いルールが複雑化し,供給サイドにとってその的確な対応に関する負担が少なくないことから,取り扱いに苦慮するという皮肉な現象も見受けられる1).一方,当然のことながら,消費者サイドにおいても,食品表示のルールについて正しい知識と理解を有さない限り,有効な利活用は期待できない.こうしたことから,近年安心を伝えようとする供給サイドの努力が十分反映されていない状況も見られる.

参考文献

1) 池戸重信:最近の食品偽装表示問題の実態と背景.公衆衛生72(10):8-11,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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