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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生75巻6号

2011年06月発行

文献概要

特集 基礎から学ぶ環境衛生

水道水の安全確保に関する現状と課題

著者: 片山浩之1

所属機関: 1東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻

ページ範囲:P.448 - P.451

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水道の社会的効能

 水道は,清浄で豊富低廉な水を供給するように法律で義務付けられている.そのため,必要な水量を満たすきれいな水源を確保し,浄水場において必要に応じて水処理を行い,各家庭に輸送する.水道料金は地域ごとにばらつきがあるが,ペットボトルの水1lはだいたい200円,水道水1m3は200円程度であることを考えると,水道水はペットボトルの約1/1000の価格で供給されている.

 直接飲用や料理に使用するのみでなく,シャワーやお風呂などにおける沐浴や,目や傷口を洗う目的にも使用されており,清浄な水が常に使用可能であることのメリットは非常に大きい.以下では,主に水道水中の微生物に関する安全について解説する.

参考文献

1) 金子光美(編著):水道の病原微生物対策.丸善,2006
2) 川北和徳(監修):上水道工学 第4版.森北出版,2005
3) 埼玉県衛生部:クリプトスポリジウムによる集団下痢症―越生町集団下痢症発生事件,1997
4) 吉田眞一,他(編集):戸田新細菌学 改訂33版.南山堂,2007
5) 斎藤博之,他:簡易水道が原因と考えられたノロウイルスの流行―秋田県.病原微生物検出情報26:150-151,2005
6) 北島正章,他:新たな代替指標としてマウス分離株を用いた水道水中のノロウイルスの塩素耐性の解明.環境工学研究論文集45:361-370,2008
7) 北島正章,他:A型インフルエンザウイルスに対する塩素,モノクロラミンおよび紫外線消毒の有効性.第61回全国水道研究発表会講演集,pp532-533,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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