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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生75巻6号

2011年06月発行

連載 世界の健康被害・6

守るべきもの

著者: 鎌仲ひとみ12

所属機関: 1多摩美術大学 2国際基督教大学

ページ範囲:P.498 - P.499

文献概要

放射性物質拡散

 3月11日に起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故以来,いったいどれだけの放射性物質が放出され,どのように拡散していったのか.その正確な数字は不確定のまま,事態は今も進行している(4月20日現在).事故が発生して1か月も経って,チェルノブイリと同じ「レベル7」の事故であるとIAEAによって認定された.しかも3月11日の時点で大量の放射性物質が出ていたこともわかっていたのに,それは隠されていた.

 福島原発が放出した放射性物質の量はチェルノブイリの量の1割とされているが,チェルノブイリの事故当時に放射能が拡散した地域に比べて,今回の事故では格段に人口密度が高い地域に放射性物質が飛散したことは重大な違いだ.3月11日以来放出された放射性ヨウ素131は37~63万ベクレル(Bq)と言われ,現在も放出は続いている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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