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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻1号

2012年01月発行

文献概要

特集 生食のリスク

生食はリスクが伴う―日本人の生食文化の歴史と安全性

著者: 奥村彪生

所属機関:

ページ範囲:P.6 - P.10

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世界の中で魚を好んで食べている日本人

 日本列島はユーラシア大陸の東端,太平洋北西部に位置する弧状列島で,気候は北は亜寒帯から南は亜熱帯にまで属する.この列島は暖流の黒潮とその分岐流である対馬海流,ならびに寒流の千島海流とリマン海流に囲まれている.そのために地域により気候風土が異なる.したがって地方により獲れる魚介の種類も異なり,豊富である.

 これらの魚介をいさり(漁(いさ)る:「磯刈る」の約転.または「あさる」の転.魚介をとる.あさる),すなどって(漁(すなど)って)食べ始めたのは,1万年ほど前のことだと言う.

参考文献

1) 千代肇:続縄文時代の生活様式.ニューサイエンス社,1984
2) 渡辺誠:縄文時代の漁業.雄山閣,1973
3) 森浩一(編):日本の古代史4 縄文・弥生の生活.中央公論社,1986
4) 和田清・石原道博(編訳):魏志倭人伝.岩波書店,1971
5) 佐原真:魏志倭人伝の考古学.岩波書店,2005
6) 佐原真:食の考古学.東京大学出版局,1996
7) 高島忠平・森浩一(監修):吉野ケ里.朝日新聞社,1989
8) 金関恕(監修):卑弥呼の食卓.吉川弘文堂,1999
9) 黒崎直:水洗トイレは古代にもあった.吉川弘文堂,2009
10) 槇佐知子:全訳精解 大同類聚方.平凡社,1985
11) 李時珍:頭注国訳本草綱目 第10冊.春陽堂,1930
12) 倉野憲司(校注):古事記.岩波書店,1968
13) 高木市之助他(校注):日本書記 上.岩波書店,1974
14) 高木市之助他(校注):万葉集 四.岩波書店,1973
15) 狩谷棭齋:箋注倭名類聚抄 上下.曙社,1931
16) 太田節:群書類従第十九輯 飲食部.続群書類従完成會,1959
17) 陶弘景:重修政和經史証類備用本草.序例は皇室図書寮に勤務なさっていた林左馬衛氏(故人)から載いた部分コピーである.
18) 吉井始子(編):翻刻 江戸時代料理本集成 第二巻,古今料理集(刊年不明)鱠部.臨川書店,1978
19) 渡辺晃宏:天平(てんぴょう)の天然痘大流行.NHK「日めくり万葉集」vol.21,2011年12月号
20) 西尾実,安良岡康作(校注):徒然草.岩波書店,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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