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予防と臨床のはざまで
産保合同シンポジウム報告
著者: 福田洋1
所属機関: 1順天堂大学医学部総合診療科
ページ範囲:P.836 - P.836
文献購入ページに移動まず私から,今や産業医業務の7割がメンタルケースの対応で,ケースの困難化を背景に多くの企業でスタッフが復職やリハビリなどの3次予防に追われている現状をお話ししました.一方で,国は全労働者へのメンタルチェックの義務化を推進しようとしています.自殺減少という総論は重要であるものの,2次予防を主体としたシステムでは,質問票の限界も含め予防施策として様々な課題がありそうです.モグラたたきに終始しないルールづくり,人づくり,組織づくりを含む職域のメンタルヘルス対策の推進のために,今,企業で求められていることは何か? 今までのさんぽ会での議論を踏まえ,専門職の視点だけでなく,経営や人材育成の視点でメンタルヘルスプロモーションを考えるべきではと,話題提供しました.
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