icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻11号

2012年11月発行

文献概要

資料

東京都脳卒中救急搬送体制実態調査

著者: 高橋郁美12 櫻山豊夫3 櫻井幸枝4 大久保さつき15 有賀徹16

所属機関: 1東京都脳卒中医療連携協議会 2東京都福祉保健局保健政策部 3東京都児童相談センター 4東京都福祉保健局 5みなと保健所 6昭和大学病院

ページ範囲:P.912 - P.915

文献購入ページに移動
はじめに

 脳卒中は日本人の死亡原因の第3位1),要介護状態となる原因の第1位2)を占めており,患者の救命と後遺障害の軽減のため,発症後の迅速かつ適切な治療開始が不可欠である.

 このため東京都は,独自の基準に基づく「東京都脳卒中急性期医療機関」を認定し,2009年3月に「東京都脳卒中救急搬送体制」を都内全域に構築した.

 これは東京消防庁の救急活動基準に,Cincinnati Prehospital Stroke Scale(CPSS)(①顔のゆがみ,②上肢麻痺,③言語障害)3)による「脳卒中疑いの有無判断」を新たに加え,救急隊が脳卒中を疑った患者を速やかに「東京都脳卒中急性期医療機関」へ搬送する制度である.

 本稿では2010年2月に行った「東京都脳卒中救急搬送体制実態調査」により明らかとなった課題等について報告する.

参考文献

1) 厚生労働省:2009年人口動態統計
2) 厚生労働省:2010年国民生活基礎調査
3) American Heart Association:2005 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Part 9. Circulation 112:Ⅳ-111-Ⅳ-120, 2005
4) 荒木信夫,他:脳卒中データバンク2009.pp22-23,中山書店,2009
5) 汐月博之,他:脳卒中データバンク2009.pp40-41,中山書店,2009
6) 厚生労働省:2008年患者調査
7) 白浜雅司:「高齢者でよくみる症状への対応」特集にあたって http://square.umin.ac.jp/masashi/aged.html
8) 東京都福祉保健局:2011年度第1回東京都救急医療対策協議会資料.3-5
9) 日本蘇生協議会・日本救急医療財団:JRC蘇生ガイドライン2010,第6章.pp10-11,へるす出版,2011
10) 中島泰然,他:脳卒中データバンク2009.pp89-90,中山書店,2009
11) 湘南地区メディカルコントロール協議会:病院前脳卒中スケールによる脳卒中の判別に関する研究報告書 http://www.fasd.or.jp/tyousa/pdf/21-8nousochuu.pdf
12) 倉敷市:KPSS(倉敷プレホスピタル脳卒中スケール) http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?itemid=49306

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら