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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻3号

2012年03月発行

文献概要

特別寄稿

東日本大震災から1年―福島県からの報告―県民健康管理調査の概要

著者: 安村誠司12

所属機関: 1福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座 2福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター

ページ範囲:P.222 - P.225

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はじめに

 2011(平成23)年3月11日午後2時46分に発生した地震と,それに引き続き起こった津波による東日本大震災(以下,震災と略す)から,間もなく1年になるのを前に,特別寄稿の依頼を頂いた.この1年を振り返ることは,思い出したくない出来事の数々を再び呼び起こすことを意味しており,言語化することは,苦しく,つらい作業であるが,記録に残しておくことの重要さを考え,引き受けることにした.震災により,東京電力福島第一原子力発電所および福島第二発電所が被害を受け,想定外の原発事故により,福島県内を中心に広範囲にわたる放射能汚染が発生した.福島県では原子力災害による放射線の影響を踏まえ,将来にわたる県民の健康管理を目的とした「県民健康管理調査」を実施することになった.本調査に関わっている一人として,その目的・内容等について主に紹介する.

参考文献

1) 厚生労働省健康局総務課地域保健室・保健指導室:福島県内への保健師等の派遣について(依頼)事務連絡,平成23年3月27日
2) 福島県庁ホームページ:「県民健康管理調査」の概要,県民健康管理(全県民対象) http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/chousagaiyou.pdf
3) 日本公衆衛生学会ホームページ:東日本大震災への対応について―被災現場および避難生活において求められる支援 http://www.jsph.jp/news.php?no=67(2011年4月4日)
4) 安村誠司:特集/日本の危機対応戦略【医療】「災害弱者である高齢者の支援が必要」「日本の危機対応の戦略的策定に関する調査研究」報告書,pp1-8,財団法人未来工学研究所,2011
5) Dennis Normile:Interview/Seiji Yasumura;Fukushima begins 30-year odyssey in radiation health. Science 5;333(6043):684-685, 2011
6) インタビュー/福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座教授・安村誠司氏に聞く.福島ではじまった全県民対象の健康調査.公衆衛生情報41(6):18-21, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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