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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻4号

2012年04月発行

文献概要

連載 講座/健康で持続的な働き甲斐のある労働へ─新しい仕組みをつくろう・1【新連載】

序:働く人の雇用環境と職場の安全衛生が日本で今なぜ最重要なのか?

著者: 岸(金堂)玲子1

所属機関: 1北海道大学環境健康科学研究教育センター

ページ範囲:P.313 - P.318

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 本講座ではこれから2年間24回の予定で,日本の働く人の雇用と職場の安全衛生の問題,課題,解決の方向について取り上げる.本テーマについては日本学術会議(第21期)課題別委員会「労働雇用環境と働く人の生活・健康・安全委員会」から昨年4月20日に“提言”「労働・雇用と安全衛生に関わるシステムの再構築を―働く人の健康で安寧な生活を確保するために」が発表されている.本稿では序章として,これまでのわが国の労働安全衛生の歴史を踏まえて,なぜ日本社会では今,働く人の雇用と健康安全が最も重要な課題となっているのか?上記“提言”の発出に至る背景と論点を紹介する.

参考文献

1) 農商務省工局(編):職工事情.五巻,1903年(日本の産業資本主義確立期の工場労働事情の調査報告書)
2) 篭山京(編):生活古典叢書.第5巻,女工と結核,光生館,1970
3) 中央労働災害防止協会(編):安全衛生運動史―安全専一から100年.中央労働災害防止協会,2011
4) 岸 玲子(編):職業・環境がんの疫学―低レベル曝露でのリスク評価.篠原出版新社,2004
5) 岸 玲子(編):「人間らしい労働」と「生活の質」の調和―働き方の新しい制度設計を考える(日本産業衛生学会創立80周年記念).労働科学研究所出版部,2009
6) 伍賀一道:今日の労働者状態をどうみるか.経済:12-24,2011年12月
7) 猪木武徳:歴史と経済思想に学ぶ貧困と格差,時代とともに.日本経済新聞,経済教室2012年2月6日

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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