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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻4号

2012年04月発行

文献概要

連載 「笑門来健」笑う門には健康来る!~笑いを生かした健康づくり・1【新連載】

「笑い」とは?―なぜ今,「笑い」が注目されているのか?

著者: 大平哲也1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学

ページ範囲:P.319 - P.321

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 昔から「笑う門には福来たる」,「Laughter is the best medicine」と言われているように,洋の東西を問わず,その効果が経験的に知られてきました.しかしながら,実際に笑いと健康・疾病との関連についての研究が盛んになってきたのは,ここ数十年のことです.

 例えば,“Medline”に収載されている世界中の学術情報の中で,最近30年間における論文のタイトルに“Laughter(笑い)”を含む文献がどの位あるのかを5年ごとに調べると(図),1982~1986年には27本であった論文数が,年々増加し,2007~2011年の5年間では121本になっていました.もちろん,その全てが笑いの良い効果を見たものではありませんが,この結果は笑いと健康・疾病との関連が注目されるようになってきたことを反映していると考えられます.

参考文献

1) Iso H, et al:Perceived mental stress and mortality from cardiovascular disease among Japanese men and women;Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk Sponsored by Monbusho(JACC Study). Circulation 106:1229-1236, 2002
2) Ohira T, et al:Prospective study of depressive symptoms and risk of stroke among Japanese. Stroke 32:903-908, 2001
3) Ohira T:Psychological distress and cardiovascular disease;the Circulatory Risk in Communities Study(CIRCS). J Epidemiol 20:185-191, 2010
4) Berkman LF, et al:Effects of treating depression and low perceived social support on clinical events after myocardial infarction;the Enhancing Recovery in Coronary Heart Disease Patients(ENRICHD)Randomized Trial. JAMA 289:3106-3116, 2003
5) Shirai K, et al:Perceived level of life enjoyment and risks of cardiovascular disease incidence and mortality. The Japan Public Health Center-Based Study. Circulation 120:956-963, 2009
6) Davila Ross MD, et al:Reconstructing the evolution of laughter in great apes and humans. Curr Biol 19:1106-1111, 2009
7) Cousins N:Anatomy of an illness(as perceived by the patient). N Engl J Med 295:1458-1463, 1976

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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