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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻4号

2012年04月発行

連載 衛生行政キーワード・81

母子健康手帳の改正について

著者: 馬場征一1

所属機関: 1厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課

ページ範囲:P.333 - P.335

文献概要

母子健康手帳の歴史

 母子健康手帳はその歴史を紐解くと,1942(昭和17)年「妊産婦手帳」まで遡る.当時の「妊産婦手帳規定」(昭和17年7月13日厚生省令第35号)では,「妊娠した者の届出と妊産婦手帳の交付」,「保健所,医師,助産婦又は保健婦による保健指導の勧奨と診察,治療,保健指導又は分娩の介助を受けたときは所定事項の記載」,「妊娠,育児に関し必要な物資の配給」等を定め,流・早産を防止することや,妊娠及び分娩時の母体死亡を軽減することを主な目的としていた1,2)

 戦後の占領下においては,生活物資不足による配給欄の有効性から存続し,1948(昭和23)年には,妊産婦のみならず乳幼児も含め,母子双方の健康管理を行う「母子手帳」(写真)に改正された2).そして,1965(昭和40)年には母子保健法が制定され,「母子健康手帳」と名称が変更となり,社会情勢や保健医療福祉制度の変化,乳幼児身体発育曲線の改訂等を踏まえた様式の改正が10年に一度行われ,今般,今(平成24)年4月からの改正に至っている.

参考文献

1) 本多 洋:母子健康手帳の歴史とその役割.チャイルドヘルス2(6):428-432,1999
2) 厚生省児童家庭局母子衛生課:日本の母子健康手帳.保健同人社,1991
3) 平成23年度厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究「新生児・乳児胆汁うっ滞症候群の総括的な診断・治療に関する研究班」,胆道閉鎖症等早期発見のための便カラーカードに関する中間報告,2011
4) 厚生労働省雇用均等・児童家庭局:平成22年 乳幼児身体発育調査報告書,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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