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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻5号

2012年05月発行

文献概要

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あとがき・次号予告 フリーアクセス

著者: 西田茂樹

所属機関:

ページ範囲:P.422 - P.422

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 現在の日本人の平均寿命は,女性は85歳を超え,男性も80歳近くであり,非常に長生きとなっています.この平均寿命は,今後も維持され,あるいはさらに長くなっていくのでしょうか.記憶が正しければ,現在の長い平均寿命は,乳児死亡率が低いことを前提として,高齢者の死亡率の低さで達成されています.

 以前,1920年代半ば生まれの人の60歳までの生存率を計算したことがあります.結果は数割程度でした.この人々は現在85歳を超えていますが,現在の70歳代の人々の60歳までの生存率を計算しても,若干高いものの,やはり数割程度と思われます.すなわち,現在の長い平均寿命を支えている高齢者は,数割程度が生き残った健康面で優れた人々と言えます.今後60歳までの生存率が高くなった世代が高齢者になると,死亡率が現在より高くなり,平均寿命が短縮する可能性もあると考えています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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