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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻6号

2012年06月発行

文献概要

視点

食品安全研究―農業経済学という視点

著者: 工藤春代1

所属機関: 1京都大学大学院農学研究科寄附講座

ページ範囲:P.424 - P.425

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はじめに

 食品安全・衛生の確保は,公衆衛生学にとって古くから重要なテーマとなっている.一方,とりわけ2001年の国内でのBSE(牛海綿状脳症)確認をきっかけとして,農業経済学,社会学,法学など様々な領域から,「食品安全」研究に対する関心が高まっている.

 食品安全に関する研究には,食品化学,医学や微生物学,毒性学など,様々な自然科学的な知見が必要である.これに対して社会科学的な立場から,どのような貢献ができるだろうか.この点は,研究に取り組んで以来ずっと悩んできたことでもある.

 本稿では,農業経済学という農学分野の中でも社会科学に属する分野にいながら食品安全に関する研究にかかわっている者として,農業経済学からどのような視点を加えることができるのか,また公衆衛生学との連携について,私見を述べてみたい.

参考文献

1) 高橋正郎:食料経済―フードシステムからみた食料問題(第4版).理工学社,2010
2) 新山陽子:牛肉のフードシステム―欧米と日本の比較分析.日本経済評論社,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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