icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻8号

2012年08月発行

文献概要

特集 国際感染症対策の現状と課題

国際保健における人材養成の現状と課題

著者: 中村安秀1

所属機関: 1大阪大学大学院人間科学研究科国際協力学講座

ページ範囲:P.628 - P.632

文献購入ページに移動
被災地で役立った国際協力経験

 私自身は,途上国と呼ばれる国々で,住民の健康を守るために予防接種や母子保健活動を行ってきた.20年以上前のインドネシア・北スマトラ州の電気や水道のない村や,パキスタンのアフガン難民キャンプで,予防接種や栄養改善に取り組んできた.そんな経験が,よもや日本で役に立つ日が来るとは,想像もしていなかった.

 津波で市庁舎が流された市町村が予防接種を再開するには,費用と時間がかかる大変な作業である.ワクチンや注射器は支援物資として供給してもらうことは可能であるが,電気も安定しない中で,冷蔵保存のワクチンを保管しなければならない.一方,赤ちゃんのいる家庭からは,「定期の予防接種がいつ始まるのか」という問い合わせの電話が市役所に届く.

参考文献

1) 国際協力ガイド2013.国際開発ジャーナル社,2011
2) 中村安秀(編著):国際保健医療のお仕事 第二版.南山堂,2008
3) 中村安秀:青年海外協力隊をめぐって.内海成治・中村安秀(編):国際ボランティア論,pp42-60,ナカニシヤ出版,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら