icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻8号

2012年08月発行

文献概要

連載 災害を支える公衆衛生ネットワーク~東日本大震災からの復旧,復興に学ぶ・5

健康・生活調査(全戸訪問調査)

著者: 佐々木亮平1 岩室紳也2

所属機関: 1日本赤十字秋田看護大学看護学部看護学科 2公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター

ページ範囲:P.640 - P.644

文献購入ページに移動
同時進行中における連載執筆の難しさ

 東日本大震災の被災地に直接かかわりつつも,「被災地での日常業務」に追われていない立場の者が被災地の様々なことを伝え続けていく必要性があるとの考えから本連載が誕生した.被災地での取り組みについて,現状だけではなく,現場で明らかになった課題や,被災地の復旧,復興に必要な視点を報告するつもりでいるものの,その難しさを感じている.被災地の状況,取り組みの視点,かかわる人々,国を含めた支援体制等が日々刻々と変わる,それも時には正反対の方向に変わり続けている.また,気が付けば一つの事象について繰り返し紹介しているのも,被災地では,一つの公衆衛生活動に複数の意味があり,視点を変えると同じ事業に返りつくからだ.

 今回報告する陸前高田市が被災直後に行った全戸訪問による健康・生活調査についても,その意味付けやこの調査に対する思い等々,実は実施して1年近くが経った今でも大きく揺れ動き,様々な葛藤を生んでいる.

参考文献

1) 佐々木亮平,岩室紳也:被災地の復旧,復興に不可欠な公衆衛生機能とは.公衆衛生76(5):397-401,2012
2) http://www.koshu-eisei.net/upfile_free/20110317Sasakimemo.pdf
3) http://www.koshu-eisei.net/upfile_free/rikuzentakadachousa703.pdf
4) 中西睦子(監):実践地域看護学.p6,建帛社,2010
5) 村嶋幸代,他(編著):大槌町保健師による全戸家庭訪問と被災地復興.明石書店,2012
6) 佐々木亮平:被災地における被災者(住民・公衆衛生関係者)の支援活動―陸前高田市の現地調整・後方支援活動から.公衆衛生75(12):947-950,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら