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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生76巻8号

2012年08月発行

文献概要

連載 講座/健康で持続的な働き甲斐のある労働へ─新しい仕組みをつくろう・5

非正規雇用―労働法から見た問題点と今後の解決の方向性

著者: 和田肇1

所属機関: 1名古屋大学大学院法学研究科

ページ範囲:P.645 - P.648

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 今日,全雇用労働者の1/3に達している非正規雇用(有期雇用,パートタイム,派遣労働等)は,概して不安定で,低労働条件の雇用形態である.また,労働保険や社会保険への加入も制限されている.このことが相対的貧困率の上昇や社会的排除の問題を生んでいる.こうした病巣を取り除き,健全・安心な労働環境を再構築することが,今日の労働政策の最重要課題である.

参考文献

1) 厚生労働省「有期労働契約研究会報告書」(平成22年9月10日)の統計では,2009年段階での有期契約労働者数は,総雇用者の13.8%とされているが,22.2%との推計数値も示されている.前者だとすると,非正規雇用の2.5人に1人が,後者だと1.5人に1人が,有期雇用となる.
2) 日本学術会議/労働雇用環境と働く人の生活・健康・安全委員会提言:労働・雇用と安全衛生に関わるシステムの再構築を.平成23年4月20日
3) 森ます美・浅倉むつ子(編):同一価値労働同一賃金原則の実施システム.有斐閣,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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