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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻1号

2013年01月発行

文献概要

特集 公衆衛生の危機

医療崩壊を阻止せよ―国民皆保険制度と医療の未来

著者: 今村聡1

所属機関: 1日本医師会

ページ範囲:P.26 - P.29

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はじめに

 日本が公的国民皆保険制度を達成して50年が経過した.この50年間に,わが国はWHOの評価やOECD(経済協力開発機構)ヘルスデータにおいて,世界トップクラスに評価されるアウトカムを達成している(表).こうした保健医療分野での日本の功績を称え,『LANCET』誌が2011年9月,先進国単独では初めて,日本特集号を刊行した.短期間で長寿社会を実現した要因,皆保険制度の長所と限界,高品質低コスト医療の実態,急速な高齢化に対応する介護保険制度導入による成果と課題,保健外交における日本の優位性と役割が論じられている.

 海外からも極めて優れた制度と認識されている日本の医療制度も,経済の低迷に伴う財源不足,高齢化,医療の高度化等,多種多様な要因により,制度疲労を生じている.今こそ将来に向かって,医療の再構築を図っていかなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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