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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生77巻1号

2013年01月発行

連載 講座/健康で持続的な働き甲斐のある労働へ─新しい仕組みをつくろう・10

危険有害な労働環境の現状と今後の改善方策

著者: 久永直見1

所属機関: 1愛知教育大学保健環境センター

ページ範囲:P.65 - P.68

文献概要

 日本の労働災害は,いまなお多数発生している.その背景には,危険有害な労働環境の改善が十分でないことがある.

 本稿では,現在の労働災害の発生状況を概観し,次に改善すべき課題を示す.具体例として,保健衛生業における腰痛,建築業における粉じん・騒音・手腕振動,印刷業における胆管がんを紹介する.その上で,今後の改善方策として,日本学術会議提言が指摘した事項とともに,学校教育に安全衛生を組み込むことの重要性を述べる.

参考文献

1) 熊谷信二,他:オフセット校正印刷労働者に多発している肝内・肝外胆管癌.産衛誌54(臨時増刊):297, 2012
2) 片岡明彦:迅速な認定から労災時効の撤廃,化学物質対策改善へ.安全センター情報398:2-24, 2012
3) 原一郎:有機溶剤取扱者の健康管理.産業医学3:231-236, 1961
4) 山田信也:n-ヘキサン取扱者に発生した多発性神経炎の原因の追求とその症例について.産業医学9:651-659, 1967
5) 寺田央,他:ノルマルヘキサン中毒性多発神経炎に対するリハビリテーション経験.リハ医学40(増刊):s413, 2003
6) 久永直見:フロン代替品の落とし穴.愛教大保健環境センター紀要4:43-44, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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